「原子核媒質中のハドロン研究=魅力と課題=」
               開催日: 8月5日(月)〜9日(金)
        場所: KEK東海キャンパス・東海1号館116,227号室


  世話人:慈道大介(首都大)、土手昭伸(KEK)、
      永廣秀子(奈良女子大)、比連崎悟(奈良女子大 、KEK理論グループ客員)


       


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【主旨】
原子核媒質中のハドロンの性質は、実験的に種々の方法で観測可能である点と、原子核中
のハドロンの性質を系統的に調べることで、有限密度でのクォーク凝縮の変化等、より基
本的な物理量を調べることができると期待される点から、広く興味を持たれ研究が行われ
て来た。実際に、深く束縛されたπ中間子原子の詳細な分光からクォーク凝縮の変化等の
情報が得られていると考えられている。

本ワークショップでは、この研究分野を更に発展させる為に種々の中間子の原子核媒質中
での性質がどのように基本的物理量と関係付けられるか、また、どのような方法で観測可
能であるか?今後の研究はどのような方向に発展するべきか?等、この分野における魅力
と課題を検証し新しい発展方向を検討する。

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【スケジュール】
8月5日(月)    研究会(公開)
8月6日(火) 午前:研究会(公開)  
        午後:研究打ち合わせ
8月7日(水) 午前:研究打ち合わせ  
        午後:素粒子原子核セミナー 
           "A microscopic transport model: JAM"(奈良 寧、国際教養大学)
8月8日(木)    研究打ち合わせ  
8月9日(金) 午前:研究打ち合わせ  

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【公開研究会】
・8月5日(月曜日)
座長:慈道大介(首都大)
11:00ー11:05 比連崎悟(奈良女)はじめに、挨拶
11:05ー11:40 応田治彦(理研)「K中間子核探索実験(E15)の現状」
11:40ー12:15 土手昭伸(KEK)「結合チャネル複素スケーリング法とKbarN系について」

(昼食)

座長:土手昭伸(KEK)
13:30ー14:05 大西祥太(東工大/理研)「K-d原子の理論計算の現状と今後の課題」
14:05ー14:40 原田融(大阪電通)「ハイパー核の生成・崩壊スペクトル」
14:40ー15:15 池田陽一(理研)「格子QCD計算によるheavy Qを含む中間子間相互作用の研究  -- TccおよびTcsの探索 --」
15:15ー15:50 安井繁宏(KEK)「反D中間子をふくむチャーム原子核」

(休憩)

座長:四日市悟(理研)
16:10ー16:45 瀧澤誠(昭和薬科)「カイラル対称性の自発的破れとUA(1)対称性の破れについて」
16:45ー17:20 慈道大介(首都大)「核媒質中におけるカイラル対称性の部分的回復と中間子の性質」
17:20ー17:55 板橋健太(理研)「π中間子原子精密分光実験の展開とη'中間子原子核探索実験の展望」

(懇親会)


・8月6日(火曜日)
座長:比連崎悟(奈良女子大)
 9:30ー10:05 小沢恭一郎(KEK)「原子核中でのベクター中間子測定の物理と課題」
10:05ー10:40 橋本亮(山形)「散乱長の導出を中心にした omega-N 相互作用の研究」
10:40ー11:15 Philipp GUBLER (理研)「QCD和則とMEMを用いた有限密度中のvector mesonの研究の現状と最近の発展」
11:15ー11:50 四日市悟(理研)「vector mesonの媒質中での崩壊の測定とその解釈」