ミニ滞在型研究検討会「チャームバリオンの構造と生成」
               開催日: 9月10日(火)〜13日(金)
        場所: KEK東海キャンパス・東海1号館116,227号室


  世話人:岡真(東工大)、小沢恭一郎(KEK)、白鳥昂太郎 (阪大RCNP)、
      土手 昭伸(KEK理論センター)、野海博之(阪大RCNP)、兵藤哲雄(東工大)、
      保坂淳(阪大RCNP/KEK理論センター客員)、安井繁宏(KEK理論センター)



       


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【内容説明】
バリオンに重いクォークを投入することによって顕在化すると期待されているのが
ダイクォーク相関である。それはハドロン分光のみならず、生成や崩壊確率にも
反映される。また、高密度物質ではカラー超伝導相転移につながっていく。
ダイクォークは歴史的には現象論的に提案され議論されてきたが、
近年は格子QCDにより相関を直接計算できるようになった。
しかしながら、理論的に定義されたダイクォーク相関が観測量にどのように
定量的に反映されるかについては、十分な理解が得られていない。
このような問題を明らかにするためには、高エネルギーハドロンビームによる
チャームバリオンの生成反応が有効であることが期待される。
そこでこの検討会では、チャームバリオンの構造、とりわけダイクォーク相関の
物理と現象の理解を目指すことを目標に据え、生成率まで含め関連する話題を検討する。
さらに議論に際しては、広くハドロン物理、とりわけ重いクォークを含む
ハドロンの理解につなげることを目指す。

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【スケジュール】
9月10日(火)    滞在型研究検討会
9月11日(水)    ミニ研究会 
9月12日(木)    滞在型研究検討会
9月13日(金)    滞在型研究検討会

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【滞在型研究検討会】
・9月10日(火)
 11:00-11:40 保坂淳 「チャームバリオン生成率の見積もり」
 14:00-14:40 川村浩之 "Rough estimation of the charmed baryon production in perturbative QCD"
 15:00-15:40 兵藤哲雄 「ハドロン複合系の動力学」
 16:00-16:40 永廣秀子 「複合成分と素成分の混合」
 16:40-18:00 研究打ち合わせ
 18:00    懇親会

・9月12日(木)
  9:00-11:00 研究打ち合わせ
 11:00-11:40 清裕一郎 「PNRQCDにおけるQCDポテンシャルとクォーコニウム・スペクトロスコピー」
 14:00-14:40 大古田俊介 「重いハドロン中間子の崩壊」
 15:00-18:00 研究打ち合わせ

・9月13日(金)
  9:00-10:00 研究打ち合わせ
 10:00-10:40 山口康宏 「Dbar NN3体系」
 10:40-11:20 土手昭伸 「DN, DNN系」
 13:00-14:00 全体議論


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【ミニ研究会】
・9月11日(水)
  9:30- 9:50 保坂淳  「はじめに」
  9:50-10:30 安井繁宏 「チャームハドロンの面白さは何か?」
 10:30-11:10 原田正康 "Study of baryonic matter using the holographic mean field approach"
 11:10-11:20 休憩
 11:20-12:00 野海博之 「チャームバリオン生成」

 昼食

 13:30-14:10 高橋徹  「格子QCDによるチャームを含むハドロン相互作用の研究」
 14:10-14:50 池田陽一 「格子QCDからダイクォーク相関を探る」
 14:50-15:20 休憩
 15:20-16:00 駒佳明  "Lattice QCD study of the heavy quark potential with the multilevel algorithm"
 16:00-16:40 斉藤卓也 「格子計算によるカラー自由度を持つクォーク間相互作用の研究」